誠実とは
時代は江戸幕末期。現在の金額に換算すると、約100億円にのぼる借財を抱えていた備中松山藩。
この年収が20億円の赤字だった藩を、相次ぐ財政改革や新規事業開拓などで、黒字に転換し、約8年後には負債を返済し、逆に100億円の蓄財を持つ藩にした人物がいる。山田方谷(ほうこく)である。
この人物が度重なる重役たちの反対に遭いながらも、藩の再建に導いた要因は、たった一つ。それは「誠」を貫く彼の実直な姿勢だったそうです。
後に、長岡藩を再建させた河井継之助が師と仰いだ方谷から最初に教えられたことは、「人として誠の道を貫き通せば、必ず目標は達成できる」ということだったそうです。
何事も「貫く」姿勢が事の成就を決する。人間主義の道を開く力は、誠実にして真剣な行動しかない」
人にも「誠実」を貫く。そこにすべての原動力があることを忘れまい。
声とは
情報技術(IT)の進歩で、暮らしは日々便利になっている。しかし、その反面、現代人は「声」を失っていないのだろうか。
ある調査によると、友人や恋人との連絡方法がメールだけという人は、10代で22%、20代で7%にもなっているそうです。
この風潮を詩人の谷川俊太郎氏は「コミュニケーションの方法が発達したのに、人が孤立化してきている」と指摘。同じ空気を共有しながらの「1対1」の肉声による伝達にこそ、温かな心の交流が生まれると訴える。
声には喜怒哀楽が表れる。直接会って話してみると、心が通い、理解し合えることがある、そんな経験は誰しもがあるだろう。
「言(ことば)と云うは心の思いを響かせて声を顕す云うなり」
一言に心のぬくもりがこもっているかどうか。それが、相手の心に響くことを忘れず、声を発する勇気から始めていこう。



